2015年7月19日日曜日

ノイズは測れるものか その3

 オーディオのブログで半端整流、もとい半波のほうが音がよい。という記述を見つけた。逆に、そんな迷いごと!と切って捨てる人もいる。
 両波整流回路で電圧をオシロでみている限り、正弦波であるからして、どこでノイズ、いや、ノイズが音の良しあしに関係していると仮定しているのだけれど、もとえ、ノイズが出るわけない。。。
と思っていた。某EMC対策の資料を読むと、1から99まで、電流の話が書かれている。
スイッチング電源は約50kHz付近の発振周波数が使われる。規制は130kHz付近から急に厳しいので、第2高調波までは多くてもかまわないというのがその大きな理由。
 その上の規制範囲外にとても大きな高調波を出すやからが世の中に出てきた。うちにもあるが、第損の掃除機。この高調波のエネルギーが、普通の電気機器に入っているフィルタのXコンを燃やしてしまったそうな。
 当然、最近、この周波数帯にも規制が入った。

 話を戻して、電流波形をみると、とても、変。パルスの波形になっている。現在、電圧波形を見ても、100Vの交流の電圧波形は10%以上ひずんでいる。10%はオシロを見ても、波形の頭が潰れているのが分かってしまうレベル。
 その原因が、電子機器。電圧と電流の位相がずれまくれ。ずれていなければ、Wの表示とVAの表示は同じ数値になるが。
 とくに電流は導通角が鋭い。鋭いということは、そこから高調波がたくさん発生する。MHzオーダーまで。

 導通角を広くするには、Rを入れる、Lを入れる。それでだめならPFCを入れる。いま規制は65W付近なので、ノートPCはそれ以下のACアダプタで利用できるCPUパワーがリミットということ。もうすぐこの電力値は引き下げられる。
 そうすると、PFC入りのACアダプタをつけるか、PCの電気を少なくするかの選択肢になるので、ハイエンドは電源のコストが上がるが、逆に性能はぐっと伸ばせる製品が企画できる。

仮定
 半波整流と両波整流では、0Vでクロスする部分が倍違う。半波整流では立ち上がりと立ち下がり、合計100回/秒、両波整流では200回/秒。だったら、両波整流が出すノイズのエネルギーは倍。

 電流の波形がパルスになるのは、Vfのせい。電圧を上げていくとシリコンダイオードならば約0.7Vで電流が流れ始める。ファーストリカバリやショットキーだとそれより低い電圧が多いが、それも、流れる電流で大きく異なってくる。
 セレン整流器はVfがない。世界で一つの工場が保守製品を作っているので、手に入ることは入るが、じだいのながれからして、無視しよう。

実証
 これが難しい。電流を回路に対して影響のない状態で測らないといけない。回路が分かっていれば、0.1オームの抵抗を入れても回路としては影響の受けない!ということがわかった上で電圧を測ればよい。でも、私はわからない。
 そうすると、電流プローブを使わざるをえない。MHzオーダーまで測りたい。
 選択肢は、テクトロと日置。どちらも、数十万円する。


CP-07C AC/DC Current Clamp Probe

 DC-5MHzまで測れるという製品。話半分。測ってみた。
 2MHzまでは何となく測れる、そのあと、急に特性が荒れる。
1万以下で買えるのに比べれば格段に性能は上がった。



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