DACの中身では、まず、8倍のアップコンバート384kHzにしてから次の処理を行う。もともとあった信号の間にまず、0のデータを入れる。だっけ。
補完をするアルゴリズムはいろいろあるみたい。単純には直線補完。つまり、途中のデータは嘘データ。もともと192kHzのデータであれば、途中一つだけ補完をすればいいので、元のデータはほとんど損なわれないかもしれない。でも、192kHzのデータの間隔なんて、信じられないほど狭くて変化していないはず。
なのに、たいてい、DACの前にDIRと呼ばれるサンプリングコンバータという機能ICが入る。
そして、その前に、OS側でもかってにサンプリングコンバータが入る場合がある。そういうユーティリティもある。
つまり、CDをリッピングすると、44.1kHzのデータができる。ソフトウエアとしてアップサンプリングするものがある。
アップサンプリングをする途中、折り返しノイズを取り除くためにデシメーションフィルタやFIRフィルタが必要になってくる。ここが問題。FIRフィルタのタップ数にしたって、設計者の舌先三寸で、通過域のリップルも変わってしまう。FIRフィルタは位相を狂わせないが、通過域のリップルや遮断特性は、信号に対して影響を与えてしまう。
Intelのデバイスをぶん回せば、理想的なフィルタ処理ができるのかもしれない。ICだと、実装時にはたくさんの制約がある。
結局のところ、元のデータを正確にハイレゾのデータに加工するかという処理には、いくつもの方法がある。そして、すべては、音に影響を与えてしまう。つまり、ディジタル処理は、いくらでも元の音を劣化させる。
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